古家の処分
古家って放置してると、建物がいたんで・・フルリフォームしないと利用できないことから需要が非常に低いんですよ。空き家のまま所有していても売ることは難しいですからね。基本的には税金がもったいないということで古家を処分したい人が多いです。
「なに、大丈夫ってことよ、おいらにゃ、不動産営業マンがついてるのだ」
「それじゃ、まあ、往ってきな。其のかわり、暗くなるまでいちゃいけねえぜ」
「魚が釣れるなら、今晩は月があるよ」
「ほんとだよ、年よりの云うことはきくものだぜ」
「ああ、それじゃ、気をつけて往ってくる」
古家付き土地は笑い笑い老人に別れて池へ往った。池の周囲には出たばかりの蘆の葉が午の微風にそよいでいた。古家付き土地は最初のうちこそお妖怪のことを頭においていたが、鮒が後から後からと釣れるので、もう他の事は忘れてしまって一所懸命になって釣った。そして、近くの寺から響いて来る鐘に気が注いて顔をあげた。十日比の月魄が池の西側の蘆の葉の上にあった。
古家付き土地はそこで三本やっていた釣竿をあげて、糸を巻つけ、それから水の中へ浸けてあった魚籃をあげた。魚籃には一貫匁あまりの魚がいた。
東京都内なら対応してくれる買取業者は多くても、千葉だと受付してくれない業者がほとんどですねぇ。これは仕方ないです。